やさしいテロリスト


」」
「愛してる」と家族に電話するテロリスト…。加害者側の世界にも目を向ける『ホテル・ムンバイ』

テロの最中、実行犯の1人はホテルの電話から家族に連絡し、涙ながらに「愛してる」と告げる。この映画に登場するテロリストたちは狂信者には見えないのだ。


 テロリストの行為を正当化することは到底できない。

 しかし、テロリスト本人は家族に対してはとてもやさしかったり、家族からも愛されていたりする。

 これは、差別主義者も同じ。

 差別的な言動は許されるものではないのだが、ある民族やある人種に対してひどいことを言う差別主義者でも、自分の家族や、友人に対してはとても親切なおばちゃんだったりおっちゃんだったりするのである。
 
 おれにとっても親切にしてくれるおばあちゃんが、「クロンボ」といったり、「朝鮮人」と蔑んだりするのを聞いたことがある。

 それに同調しないで、諭していくことが大事なんだろうけど、同時に、そのとき、差別主義者として全面的に否定してしまうのも間違っているんだろうね。

 人間というのは複雑怪奇である。